BMWのオープンスポーツ。BMW Z4(E85)試乗記

自動車情報

私は先日、BMW Z4 2.2i(E85)に試乗しました。

BMW Z4 2.2i(E85)がどのようなクルマなのか、私の感想と共に紹介します。

概要・スペック

BMW Z4とはドイツの自動車メーカーであるBMWが製造・販売しているクルマです。Z4はクーペとオープンのボディ形状があります。

2002年にパリモーターショーでデビューし、アメリカ合衆国のサウスカロライナ州にて生産されていました。日本では2003年1月に発売されました。

2009年と2019年にモデルチェンジがあり、現在の3世代目Z4(G29)はトヨタ自動車と共同開発され、GRスープラとプラットフォームが共用されており、オーストリアにて生産されています。

Z4はZ3の上位モデルの位置付けで、後輪駆動の2シーターのスポーツカーです。

こちらが今回試乗したBMW Z4 2.2i(E85)のスペックです。

販売時期2003年〜2009年
型式GH-BT22
エンジン22 6S
排気量2171cc
エンジン形状直列6気筒DOHC
馬力170ps@6100rpm
トルク21.4kgf・m@3500rpm
過給器自然吸気
使用燃料無鉛プレミアム
燃料タンク55ℓ
燃費9.5km/ℓ
トランスミッション5AT
駆動方式FR
タイヤサイズ225/45R17
乗車定員2名
ハンドル位置
全長×全幅×全高4100mm×1780mm×1285mm
車両重量1380kg
最小回転半径4.9m
価格444万円〜

外観

フロントです。

ロングノーズで車体が低く、Z4の流線形状のデザインは「カッコいい美しさ」を感じます。

この頃のキドニーグリルは控えめでバーチカルキドニーグリルが苦手な方にはちょうどいいですね。

屋根は電動ソフトトップで約10秒程で開閉をすることが出来ます。

サイドです。

横から見ると、ボンネットの長さを実感することができます。着座ボジションも後ろ気味です。

横から見ても流線形状が美しいと感じるデザインです。

ちなみに、給油口は右側で燃料は無鉛プレミアムです。

リアです。

マフラーは2本出しで、ダックテールスポイラーが付いているような形状をしています。

リアはフロントと比べてかなり短いです。

個人的にですが、Z4はリアより、フロントやサイドから見た方が美しく感じられます。

ホイールのデザインです。

少し変った形状をしていますが、Z4の車体によく似合うデザインとなっています。

ただ、デザインは良いのですが、真ん中の隙間は狭くて洗いにくそうですね。

このクルマ、よく見るとバルブキャップが付いていない(汗)

Z4は車高が低いです。

前向き駐車の場合、輪止めに注意する必要があります。また、コンビニなどに入る際も歩道の坂でバンパーの下部を擦らないように、ゆっくりと斜めから入る必要があります。

ツライチ具合です。BMWはタイヤが外に出ているイメージがありますが、意外とフロントは甘めです。

また、バンパーとフェンダーのチリが合っていない点も気になりますが。

ボンネットの長さを強調した画像です。

縦置きの直6エンジンを搭載しているので、とにかく長くて広いボンネットです。

内装

内装です。

ブラックとシルバーの内装はシンプルで、スッキリとしていて運転に集中しやすいデザインとなっています。

こちらの車両は壊れていますが、エアコンの吹き出し口下にドリンクホルダーも設置されています。ただ、収納に乏しく不便な面もあり、比較的走りに特化した内装です。

ダッシュボードなどの黒いプラスチックの部分は経年劣化も相まって、安っぽい印象を受けます。

古いクルマなのでカーナビを付けることが想定されていないデザインです。(もしカーナビを付けるならポータブルナビが良さそうですね)

マニュアルエアコンはシンプルで操作性もよく使いやすいです。

エアコンの下にはシートヒーターのボタン、屋根を開閉するボタン、TPMSのボタンがあります。そして、灰皿とシガーソケットが装備されています。

シートとリアの収納です。

シートは少々硬く、長時間座っていると疲れそうです。

多少の収納はありますが、小物程度しか入りません。

ペダルです。

ゴム製のペダルで少々、安っぽい造りとなっています。

こちらの車両は右ハンドル車ですが、ペダルのオフセットは気になりません。

右側に長方形のボタンでトランクが開き、その下のレバーでボンネットを開けることができます。(この部分も安っぽく見えます。)

トランクです。

セダン程ではありませんが、2シーターオープンカーにしては比較的広めです。2人で2泊3日の旅行に必要な荷物は十分に積載できそうです。

バッテリーはトランクの下に積んでありました。

エンジン

Z4のエンジンルームです。

こちらのZ4 2.2iのエンジンは2171ccの縦置きの直列6気筒DOHC自然吸気です。直4ターボに置き換わる現在では貴重な自然吸気の直6エンジンです。

完全バランス型の直列6気筒エンジンは振動が少なく、アクセルを踏み込めば過給器の無いクリアなサウンドを奏でてくれます。

そして、2本のタワーバーで高い剛性を実現しています。

運転してみて

Z4はボンネットが長く沈み込んでいる形状の為、前方の車両感覚を掴むのが難しいクルマだと感じます。ただ、視点は低いですが、視界は良くボンネットの長さに慣れれば運転しやすいクルマです。

シートポジションも可動域が広く、様々な体格の方でも調整しやすいです。(身長160cmの筆者はシートを一番前にしました。)

Z4の2.2ℓ直6エンジンはスムーズな吹き上がりで振動が少なく、美しいサウンドを奏でてくれる、とても気持ち良いエンジンです。(純正マフラーは控えめですが。)

搭載されている5速ATの変速もスムーズで変速ショックも少ないです。1速がとても低い仕様となっています。

Z4は高速域での接地感は抜群で流石はドイツメーカーのクルマだと実感できます。

また、コーナリング性能も高く、高い速度域からでも思いのままコーナーを曲がることができます。

AT車ですが、パワーが控えめなので高速道路より峠の方が楽しめるのではないかと思います。(ATなので、ステアリング操作に集中できますね。)

ブレーキの効きは良くブレーキ中の安定感も高いです。ブレーキのタッチも自然でカックンとなりにくいです。

ただ、足回りはとても硬く、ソフトトップオープンカー特有の軋み音や遮音性の低さがあり、同乗者にとっては、快適なドライブとはいかなさそうです。

まとめ

BMW Z4 2.2i(E85)は直6エンジンを搭載したコンパクトなロングノーズスポーツカーです。

シンプルで運転に集中できる内装で、硬い足回り由来の高い接地感とコーナリング性能を体感できる、そんな1台です。