日本を代表するスポーツカー「日産フェアレディZ(Fairlady Z)」。その歴史は1969年に始まり、時代の流れとともに現在まで進化し続けています。
なので今回は、初代から最新モデルまで、各世代のフェアレディZについて紹介していきます。
【S30型】初代フェアレディZ(1969年~1978年)

名車のはじまり。Z伝説の幕開け
1969年、フェアレディZは「安くて速いスポーツカー」という理想を掲げて誕生しました。海外では「Datsun 240Z」としても大人気となりました。流麗なロングノーズ・ショートデッキのデザインは、今見ても惚れ惚れする美しさがあります。L型直6エンジンが生み出すパワーは当時としては驚異的で、日本のみならずアメリカ市場でもヒットしました。
【S130型】2代目(1978年~1983年)

ラグジュアリーとスポーツの融合
2代目では快適性が大幅にアップしました。ターボモデルの登場により、パフォーマンス面も強化されました。デザインは直線的で、より近代的な印象を受けます。北米市場では「280ZX」として展開され、Zカーはますます世界のスポーツカーとして地位を確立していきます。
【Z31型】3代目(1983年~1989年)

80年代の風を感じる、テクノロジーZ
ついにV6エンジン(VG型)を搭載しました。エアロの効いたボディ、デジタルメーターなど、80年代らしい先進的な装備が魅力です。グランドツーリング的な性格が強まり、街乗りから高速クルーズまで幅広く楽しめるモデルとなりました。
【Z32型】4代目(1989年~2000年)

スポーツカーとしての完成形
Z史上屈指の名車と称されるZ32。ワイド&ローなスタイルを持ち、搭載する3.0L V6ツインターボエンジンは280馬力を誇り、当時のスーパーカーと肩を並べる実力がありました。1990年代を代表する国産スポーツカーの1台で、国内外で数々の賞を獲得しました。
【Z33型】5代目(2002年~2008年)

原点回帰。走りを取り戻したZ
一時の空白期間を経て、ZはZ33として2002年に復活しました。ショートホイールベースに大排気量NA(VQ35DE)を搭載し、再び「走りのZ」として注目を集めました。
【Z34型】6代目(2008年~2022年)

さらなる進化。日産の魂
Z33の進化版として登場したZ34は、エンジンが3.7L(VQ37VHR)へと拡大されました。ボディ剛性の向上や電子制御の強化で、サーキットからストリートまでこなす万能スポーツカーとなり2010年代の長きにわたりZブランドを支えました。
【RZ34型】7代目(2022年~現在)

レトロとモダンの融合。最新Zの真価
待望の新型Z(海外名「Nissan Z」)は、往年のデザイン要素を取り入れつつ、最新技術を投入した意欲作です。400馬力超の3.0L V6ツインターボエンジン(VR30DDTT)を搭載し、走りもデザインも“原点回帰×現代風”という絶妙なバランスがあり、マニュアルトランスミッションの存続も嬉しいニュースです。