英国の美意識を感じさせるデザインと重厚感。ジャガー Sタイプ試乗記

自動車情報

先日、私はジャガー Sタイプの試乗をいたしました。

今回、試乗したグレードは3.0V6になります。

ジャガーSタイプはどのようなクルマなのか、私の感想と共に紹介していきます。

ジャガー Sタイプとは

ジャガーSタイプとはイギリスの自動車メーカーのジャガーが製造、販売していたクルマです。

1999年にXJの下位モデルとして発売されました。

2007年に生産が終了し、販売終了後はXFへ移行しました。

ジャガーSタイプ3.0V6のスペックは以下の通りとなっています。

型式GH-J01FC
エンジンFB
排気量2967cc
馬力243ps@6800rpm
トルク30.6kgf・m@4100rpm
過給器自然吸気
使用燃料無鉛プレミアム
燃料タンク69ℓ
燃費7.7km/ℓ
トランスミッション6AT
駆動方式FR
全長×全幅×全高4880mm×1820mm×1445mm
車両重量1720kg
タイヤサイズ225/55R16
最小回転半径5.4m
乗車定員5名
ハンドル位置
価格623万円〜

外観

外観は英国紳士がよく似合うジェントルで優雅で上品なデザインです。

ヘッドライトは丸型で楕円形のグリルが存在感を一層引き立てています。

イギリス車ではお馴染みのヘッドライトウォッシャーも装備されています。

全長4880mm 全幅2820mm 全高1445mmとサイズは比較的コンパクトなので日本の道路事情とマッチしています。

ボディーカラーのグリーンが深く鮮やかな色合いをしています。

ボディの流線形状が美しく、横から見ても優雅で上品なスタイルですね。

フェンダーに膨らみがあり、一層の迫力を感じます。

給油口は右側にあります。

リアも美しく、優雅で上品なデザインとなっています。

2本だしマフラーがスポーティーな演出をしてくれています。

トランクはジャガーのエンブレムを押すと開きます。

タイヤとホイールです。

この車両には16インチのホイールが装着されており、タイヤサイズは205/60R16です。

ホイールの窪みにブレーキダストが溜まりそうなデザインですが、シンプルでSタイプのデザインと良くマッチしています。

16インチではホイールとブレーキキャリパーとのクリアランスがほとんどありませんね。

ジャガーのマスコットエンブレムです。

ジャガーのマスコットエンブレムは躍動感があり、上品さと優雅さを兼ね備えています。

運転中も視界に入り、存在感抜群です。

しかし、歩行者保護の観点からマスコットエンブレムは減少しており、今や貴重な存在です。

内装

内装はウッドパネルがとてもお洒落で皮シートに床も天井もムートンで高級感に溢れています。

シートの硬さや座り心地も良いのですが、ホールド性が低く滑りやすいです。

シートポジションは可動域が広く、様々な体格の方に適合しますがアクセルペダルが遠く感じます。

収納も多くはありませんが、センターコンソールにボックスとドリンクホルダーが2つあります。

ロードノイズは少ないですが、静粛性は思っていたほど高くはありません。

メーターは260km/hスケールで視認性が良いアナログな針式のメーターとなっています。

シフトゲートはU字みたいな変わった形をしていますが、慣れれば全く問題ありません。

主な機能としては

  • オートエアコン
  • オートライト
  • シートヒーター
  • VICS
  • タッチパネル式カーナビ
  • ステアリングスイッチ
  • 自動防眩ミラー
  • 電動シート
  • シートメモリー
  • クルーズコントロール
  • 電動パーキングブレーキ
  • コーナーセンサー
  • トラクションコントロール

これだけ多くの機能がついており、とても約20年前のクルマとは思えないほど装備が搭載されています。

ナビは古く使い勝手が良くありませんでしたが、2021年5月に開通した名二環のデーターが入っていました。

パワーウィンドウのスイッチはAUTOしかないので少し窓を開けたい時に調整がしづらいです。(パワーウィンドウスイッチは安っぽく見えます。)

ミラーの格納はサイドミラー調整部分の下を押すと自動で格納されます。

シートメモリーは2つ記憶することができます。

スピーカーはアルパイン製です。

運転席横のスイッチ類です。

メーターの明るさ調整、フォグランプ、トリップメーターのリセットボタンとキロとマイルの切り替えがあります。

その下にトランクと給油口を開けるスイッチがあります。

センターコンソールの内部です。

中にはシガーソケットが入っています。古いクルマなのでUSBはついていません。

ETCのジャガーのロゴがかっこいいですね。

後部座席です。

とても広いわけではありませんが、4名であれば快適に長距離を移動することができます。中央部にシャフトが通っているので後部座席中央は乗りにくいです。

何より後部座席にドリンクホルダーが付いていないので不便です。

後方視界は良く、運転のしやすさに貢献しています。

「後ろ見えにくいのでは?」と思いますが、リアガラスの日除けはボタン1つで自動昇降することができます。

このクルマには至る所に灰皿が用意されています。

灰皿があると時代を感じますね。

トランクです。

奥行きがあり十分な広さがありますが、奥は横幅が狭くなっています。

トランクの横にはナビなどの機器が搭載されています。

トランクの下にはスペアタイヤ、工具とバッテリーが積んであります。

エンジン

エンジンルームです。

こちらの車両は3ℓV6の自然吸気となっています。

Sタイプには他に2.5ℓV6や4.2ℓV8スーパーチャージャーが搭載されたグレードも存在します。

エンジンレスポンスは非常に良くトルクが厚いので力強い加速をしてくれます。

燃費はおおよそ7km/ℓほどです。

運転してみて

まず乗ってみて、非常に運転が楽で、運転フィーリングが日本車に近いと感じました。

前方、後方共に視界がよく、車両サイズはクラウンに近いので大き過ぎず、狭い道も取り回しに苦労しません。

ステアリングの反応が良く、意のままにコーナーを駆けることができます。

搭載されている6速オートマチックトランスミッションの変速もスムーズですが、Dレンジから2レンジに変速する際は変速に時間を要します。

直進安定性及び接地感が高く、高速道路でも快適で安定して走行することができます。

ただ、ブレーキペダルの位置が高く違和感を感じます。また、ブレーキペダルのタッチが硬く、この部分は日本車に無い感覚があります。

まとめ

とても上質で高級感があり、上品さと優雅さを兼ね備えた英国車です。

視界もよく高いトルクがあり、運転フィーリングは日本車に近いのでとても運転がしやすいです。

皆様も是非、上品で優雅な英国車でドライブに出掛けてみてはいかがでしょうか。