21世紀の「Z」日産 フェアレディZ Z33試乗記

フェアレディZ関連

私は先日、日産フェアレディZ Z33に試乗してきました。

日産 フェアレディZ Z33がどのようなクルマなのか私の感想と共に紹介します。

フェアレディZ Z33とは

フェアレディZは日産自動車が製造・販売するスポーツカーです。

初代フェアレディZは1969年に発売され、2002年に5代目となるZ33が発売されました。2005年と2007年にマイナーチェンジがあり、2008年11月に生産が終了し2008年12月に6代目となるZ34へとフルモデルチェンジされました。2022年現在ではZ34のビッグマイナーチェンジであるRZ34が販売(新規受注停止中)されています。

Z33も世界各地で販売されていました。海外では排気量由来の350zと呼ばれています。

Z33は2004年1月まで追浜工場で生産されていましたが、2004年1月より栃木工場で生産されるようになりました。

ボディタイプはクーペとソフトトップオープンカーであるロードスターがあります。また、nismoや特別仕様車もあります。

グレードはベースグレード、走りを重視したバージョンS、ラグジュアリーなバージョンT、バージョンSとバージョンTを合わせたバージョンSTとあります。グレードによってエンジンや出力に差はありません。

2005年と2007年に2度のマイナーチェンジがあり、前期型中期型後期型と分けられています。

エンジンは3.5ℓ 280psV型6気筒DOHC自然吸気であるVQ35DEエンジンが搭載されています。中期型はMTのみ294psに出力が向上しており、後期型は、より高回転仕様で313psの出力を誇るVQ35HRエンジンが搭載されています。

トランスミッションはジヤトコ製5速AT愛知機械工業製6速MTの2種類あります。

こちらが今回試乗した日産フェアレディZ Z33バージョンS(前期型)のスペックです。

販売時期2002年〜2005年
型式CBA-Z33
エンジンVQ35DE
排気量3498cc
馬力280ps@6200rpm
トルク37.0kgf・m@4800rpm
過給器自然吸気
最高速度250km/h(リミッター180km/h)
使用燃料無鉛プレミアム
燃料タンク80ℓ
燃費9.7km/ℓ
トランスミッション6速マニュアルトランスミッション
駆動方式FR
タイヤサイズフロント225/45R18
リア245/45R18
乗車定員2名
ハンドル位置
全長×全幅×全高4310mm×1815mm×1315mm
車両重量1440kg
最小回転半径5.4m
価格346万5000円

現在、Z34に乗っている私ですが、元々Z33を購入するつもりでした。Z33を購入しニードフォースピードアンダーグラウンド2のヒロインであるレイチェル・テラーの350zと同じ仕様にカスタムしたいと思っていました。

私がフェアレディZを好きになったきっかけはニードフォースピードアンダーグラウンド2。私の原点と言えるゲームです。

外観

フロントです。

先代のZ32とは異なり丸くなったデザインをしています。

ごちゃごちゃしておらず、一目でフェアレディZと分かる、個性的なデザインです。

カスタムベースとして人気があり、様々なスタイルを創造することができます。

縦に2本線が入ったボンネットの形状からVQ35DEエンジンが搭載されている前期型もしくは中期型と判断できます。(後期型は搭載されているエンジンのVQ35HRの仕様上、ボンネットが膨らんでいます。)

サイドです。

ロングノーズで貴婦人の名にふさわしい流線形状がとても美しいクーペです。

横から見た形状は、三菱エプリクスGTやプジョーRCZ、アウディTTに少し似ています。

ちなみに、給油口は右側です。

リアです。

リアも丸みを帯びた、デザインとなっています。

フェンダーの膨らみが迫力を感じさせられます。この膨らんだフェンダーにオーバーフェンダーを装着する猛者も存在します。巨大なオーバーフェンダーを装着すると全幅は2mを軽く超えます。

タイムレスなデザインなので古さを感じさせられません。

足回りです。

こちらの車両はバージョンSなので、18インチアルミホイールと対向ピストンブレーキが装備されています。

タイヤサイズはフロント225/45R18 リア245/45R18

ホイールは18インチのアルミホイールで非常にシンプルで洗いやすそうな形状をしています。

ブレーキはブレンボ製でフロント4ポット、リア2ポットのビッグキャリパーが装着されています。スカイラインGT-Rと同じキャリパーで時々、他車に流用されているところを見かけます。

内装

前席です。

内装は、いかにもスポーツカーというデザインで、特にセンターの3連メーターが目を引きます。3連メーターは左から電圧計、油圧計、燃費計となっています。(油温計が欲しいと思いました。)

走りを意識したセンタータコメーターですが、スピードメーターは180km/hしか刻まれていません。(ディーラーにてnismoの300km/h仕様のフルスケールメーターに交換することもできます。)燃料計と水温計は針式です。

ダイヤル調整式オートエアコンは少し使いづらいと感じました。(慣れの問題だといもいますが。)

3連メーター下の収納部分にグレード別設定・メーカーオプションの純正ナビが入ります。そして、Z33にはグローブボックスがありません。

助手席のエアコンの吹き出し口下に収納式のドリンクホルダーがあります。

ベースグレードとバージョンSのシートはファブリック製で体格の大きい方にとってはホールド性がある形状をしています。(メインマーケットである欧米人の体格に合わせてあるのか、体格の小さい方だと両サイドに隙間ができます。)

グローブボックスが無い分、シート裏に収納スペースが多くあります。灰皿が標準で設置されているところに時代を感じさせられます。

トランクです。

スポーツカーなので、積載性は期待できません。それでも、2人で2泊3日の旅行に行くのに必要な荷物が積載できる広さはあります。

ただ、真ん中に大きな柱があり一層、狭く感じます。(剛性感抜群ですが。)

トランクの下にはスペアタイヤが入っています。(重いので取っ払いたいですね。)

エンジンルーム

エンジンルーム内です。

Z33前期型に搭載されているエンジンは3498cc V型6気筒DOHC自然吸気 馬力280ps@6200rpm トルク37.0kgf・m@4800rpmのスペックを持つVQ35DEです。

アメ車のような厚いトルクがあり、レスポンスも良いエンジンです。

エンジンは意外とコンパクトで、タワーバーによって車両剛性が高められています。

ただ、エンジンルーム内は狭いので整備性はあまり良くありません。

日産のエンブレムが脱落していますね・・・。

パワーが物足りないという方へ、このVQ35エンジンを手っ取り早く出力を上げたいとお考えなら、スーパーチャージャーがおすすめです。

運転してみて

シートに座った瞬間、スポーツカーだというワクワク感とドライビングプレッシャーを与えてくれる雰囲気があります。

ボンネットが見えず、ノーズが長いので先端の車両感覚を掴むのに難があります。前方と横の視界は良好ですが、斜め後ろの視界は難があります。

シフトはショートストロークでスムーズに入ります。ステアリングとクラッチはZ34より重いです。

走り出しも軽く、3.5ℓの排気量由来の37.0kgf・mの厚いトルクでスムーズに加速してくれます。280psなのでパワーは336psのZ34より控えめですが、車両重量が約50kg軽いZ33の加速はとても強力です。巷でZ33は遅いと言われていますが決して遅くなく、発売から20年が経過した2022年現在でも、十分に通用するポテンシャルを持っています。

高速域でも地面に吸い付くような安定感があり、6速巡航からの加速もスムーズで、追い越しもストレスなく行えます。さすがGTカー(グランドツーリングカー)といわれるだけあって長距離の運転も楽です。

コーナリングも安定感があり、サスペンションはやや硬めですが、しなやかによく動いてくれます。段差の突き上げ感も気にならないレベルです。

フロント4ポット、リア2ポットのブレンボ製対向ピストンブレーキが装着されているにも関わらず、ブレーキの効きがかなり弱く、勢い余って加速した際に止まりきれない可能性があります。(強くブレーキを踏んでもGを感じませんでした。)

私のZ34がうるさ過ぎるのかわかりませんが思いの外、走行中の車内はうるさくありませんでした。(Z34は遮音材が省かれているから?社外マフラーに交換したから?スポーツタイヤに交換したから?私のZ34の車内がうるさい原因は定かではありませんが。)

まとめ

Z33は前期型の中古車は流通が多く安価なので、お金がないけど、そこそこ速いスポーツカーが欲しいという方におすすめの1台です。(排気量が大きく古いので維持費は多少かかります。)

ここ最近、Z33の中古車価格の相場が上がっていますが、それでも安価で比較的購入しやすいスポーツカーとなっています。(GT-R、スープラ、RX-7が異常なだけですが。)

フェアレディZ z33中古車価格が高騰中
現在、日産フェアレディZ z33が高騰しています。なぜ、高騰しているのか。そもそも z33とは。

YouTubeに動画をアップしましたので、よろしければご覧ください。

フェアレディZ Z33は見た目が美しい大排気量自然吸気エンジンを搭載した長距離走行が得意なスポーツカーです。