現在、日産フェアレディZ z33の中古車の価格が高騰しています。
なぜ、中古車価格が高騰しているのか?理由を考察していきます。
日産フェアレディZ z33とは、どんなクルマなのか
z33は2002年から2008年まで日産自動車から発売されていたスポーツカーです。2021年現在ではz33の後継であるz34が販売されており、まもなくz35が発売される予定です。
z33は5代目のフェアレディZになります。海外名は350zと呼ばれています。
エンジンはVQ35エンジンの3.5ℓ V型6気筒DOHCの自然吸気でフロントに搭載されています。
グレードはベースグレード、S、T、ST、となっており、一部グレードにロードスター仕様もあります。
NISMOや380RSといった特別仕様も存在します。
グレードによる違いは、SはブレンボキャリパーとVDCが付きます。Tは電動革シートやBOSEスピーカー等が付きます。STはSとTの装備が合わさったグレードです。
ATは5速オートマチックトランスミッション、MTは6速マニュアルトランスミッションとなっておりAT、MTを選ぶことができますが、グレードや時期によって選択できない場合もあります。
マイナーチェンジは3回あり前期、中期、後期と別れています。
前期のエンジンはVQ35DEで280馬力です。中期型ではMT車のみ294馬力に強化されています。その他、多数の変更点があります。後期型のエンジンはVQ35HRに変更され、313馬力になります。また、エンジンの変更によりボンネットの形状が変更されています。
z33の中古車相場
現在(2021年7月)のz33の中古車の相場はATであれば100万円以下の個体も多く存在します。最安値で約30万円〜です。
MTだと過走行や修復歴がある個体の相場は約100万円程度です。走行距離10万km以内、修復歴なしの状態の良い個体だと150万円〜200万円がボリュームゾーンですね。
出回っている多くの中古車は前期型です。中期型や後期型は生産期間が短く、生産台数が少ないため、中古車の個体が少なく、価格は前期型より高めです。
ニスモは250万円から300万円超えの個体も存在します。380RSはさらに高価で今後も価格が上昇するといわれています。
z33の中古車価格が高騰している理由
なぜ、 z33は価格が高騰しているのか。
まず、大排気量自然吸気エンジンを搭載したマニュアルトランスミッションの2シーターFRスポーツカーの存在が貴重だからです。
手頃な価格で購入できるスポーツカー自体、限られていますが、2021年現在、販売されている国産車で排気量3.5ℓ以上の自然吸気エンジンのマニュアルトランスミッション車はフェアレディZ z34を除いて存在しません。輸入車を含めても数えるほどしかありません。
次期フェアレディz z35はマニュアルトランスミッションの設定はありますが、3ℓツインターボになり自然吸気エンジンではなくなります。
そして、ドリフト用に人気があるからです。
マニュアルトランスミッションの設定があり、FRでトルクがあり、他のドリフトベース車より比較的安価なのでドリフト車のベース車両として人気があります。
ただ、スカイラインGT-Rとは異なり世界の多くの国で販売されていましたので世界中で流通量は多く、極端な価格上昇は無いのではと私は思います。
中古車価格が上昇していますが、それでも本体価格は手頃で、アフターパーツも豊富にありカスタマイズやチューニングを楽しむことができます。
z33は約15年以上前のクルマで古く、部品の経年劣化による故障も見られます。燃費も良くはありませんし、税金も高額です。
維持費はかかりますが貴重な大排気量自然吸気エンジンのマニュアルトランスミッションスポーツを堪能してみてはいかがでしょうか。