私は先日、シトロエンC3プルリエルに試乗しました。
シトロエンC3プルリエルがどのようなクルマなのか私の感想と共に紹介します。
シトロエンC3プルリエルとは
シトロエンC3は2001年フランクフルトモーターショーにて発表され、2002年に発売されました。
2003年にオープン形状のプルリエルが発売され、日本では2005年より発売されました。
プルリエルとはフランス語で複数という意味で、名前の通り、様々な形状に変化させることができるクルマです。
以下の表がC3プルリエルのスペックです。
販売時期 | 2003年〜2009年 |
型式 | ABA-A42NFU |
エンジン | NFU |
排気量 | 1587cc |
エンジン形状 | 直列4気筒DOHC |
馬力 | 110ps@5800rpm |
トルク | 15.3kgf・m@4000rpm |
過給器 | なし |
使用燃料 | 無鉛プレミアム |
燃料タンク | 47ℓ |
トランスミッション | 5AT |
駆動方式 | FF |
タイヤサイズ | 185/65R15 |
乗車定員 | 4名 |
ハンドル位置 | 右 |
全長×全幅×全高 | 3935mm×1710mm×1560mm |
重量 | 1210kg |
価格 | 286万円〜 |
外観
正面からです。
正面から見ると、特に変わった感じはなく、丸みのあるオシャレでかわいいコンパクトカーといった印象を受けます。
全幅が1710mmあるので3ナンバーですが、5ナンバーのアクアやフィットの全幅は1695mmなので差が1.5cmしかないので、とほとんど変わりませんね。
横からです。
横から見ると他には無い独特な形のクルマだと印象を受けます。
ルーフは弧を描いたような形で、ガラスも同じく弧を描いたような形をしています。ガラスの面積は狭めです。
少しだけですが、フォルクスワーゲン ニュービートルに似ているような気もします。
給油口は左側にあります。
後ろからです。
後ろから見ても、丸みを帯びたオシャレでかわいい形状をしています。フェンダーの膨らみに迫力も感じられます。
そんな見た目ですが、マフラーの存在感がありますね。
ちなみに、帆が畳んである場所にリアガラスがありますので、帆を畳むととルームミラーから後方が見えません。
タイヤとホイールです。
こちらの車両のタイヤは175/65R15となっていました。
一見、シンプルで洗いやすそうなホイールと思いきや、カーナビの自車アイコンのような三角の膨らみがあります。
内装
運転席です。
外観とは違い一見、よくあるシンプルな内装ですが、特徴的で目を引くのはメーターです。
弧を描いた棒状の針表示のタコメーターとデジタルの速度計の組み合わせが、なんともミスマッチです。(未来的なのかレトロ風なのかわかりません)
ドアポケットは広いですが、他に収納スペースがありません。ドリンクホルダーもシフトノブ奥にかなり浅いドリンクホルダーが1つある程度で、コーナー時に飲み物が倒れそうです。
グローブボックスです。
よくある輸入車のグローブボックスで、日本車の半分程度しか収納性能がありません。
左の丸い窪みはドリンクホルダーでしょうか?浅すぎてコーナーのGで落下しそうです。
リアシートです。
やはり2ドアオープンのリアシートはお世辞にも広いとは言えません。ただ、よくある2ドアスポーツカーのリアシートよりは広いので、身長160cm以内の方であれば難なく乗れそうです。
C3プルリエルの最大の魅力は、帆をオープンにした際の開放感です。ボタン1つで開閉できるので気軽にオープンドライブを楽しむことができます。
さらに、横のアーチも外し、完全なオープンカーにすることができるそうですが、アーチの重量が約12kgと重く、外したアーチは車内に置き場所がないので、今回は取り外しを断念。
トランクは先にガラスの部分を上に開けます。そして、ハイマウントの上部付近の内側にレバーがありますのでレバーを引いて倒します。
トランクは、このようにして開きます。
積載性はよくあるコンパクトカー並みで2ドアオープンとしては広い方ですが、ドアが手前に倒れるのが他に無いポイントです。
正直なところ、この出っ張りが邪魔で荷物の出し入れに難を感じます。(低身長では奥まで届かない)
リアシートを倒すとフラットで、かなり広いですね。帆を開けて星空を見ながら寝れそうですね。
トランクの下の収納スペースです。
浅いですが、広さはあります。(ピザを積載するのにちょうど良さそう)
更に、その下にはスペアタイヤや工具を収納するスペースとなっています。
こちらの車両には発泡スチロールが搭載されていました。
オシャレなシトロエンケースに日本語の取扱説明書が入っていました。
エンジン
C3プルリエルに搭載されているエンジンは自然吸気1587cc横置き直列4気筒DOHCです。
自然吸気の1.6ℓとしては十分なパワーがあり、高速道路での合流も難なくこなすことができます。
5800rpmで最大馬力が発生するので、セミATの任意変速で回して楽しむことができるエンジンです。
燃費は12km/ℓ程度でした。
運転してみて
自然吸気の1.6ℓとは思えない排気量以上の加速力を感じます。(体感上、自然吸気の1.8ℓ〜2.0ℓ並)
セミAT(センソドライブ)の任意変速の反応はとても早くパドルシフトを押した瞬間に変速されます。
シフトチェンジ時の変速ショックを軽減するため、あえて半クラの時間を長くしているそうです。(私ならもっと早くクラッチを繋げます。)シフトダウン時のブリッピングは完璧で、変速ショックが無くシフトダウンできます。
サスペンションは柔らかく、多少の段差も気にならない上質な乗り心地です。
ブレーキの効きも問題なく、ブレーキのタッチも自然でカックンとしませんが、ブレーキペダルを踏んだ感じは国産車にはない輸入車特有の硬さがあります。
排気音も大きめでゴーカートのような排気ガスの香りがします。(触媒付いているのかな?と思いました。)
その反面、サスペンションが柔らかい代償としてコーナリングは弱く、車体の背の高さも相まってロールします。
セミAT特有ですが、オートモード時に低速域ではギクシャクします。
Aピラーが思いのほか太く、コーナーでは少々邪魔に思えます。
帆を全開にしますと後方視界が遮られます。後方視界を確保するために帆を半分開けますと、70km/h以上で不快な音と空気の振動が伝わってきます。
車線変更の際、内装の青い部分が背の低いクルマと見間違え、車線変更を躊躇うことがありました。
一瞬ですが、青いS2000が隣の車線を走っているように見えました。
クルマの死角である斜め後方の視界がとても良いです。車線変更時に原付を巻き込む心配もありませんね。死角で追尾する白バイの早期発見もしやすいですね。(制限速度遵守で運転しましょう。)
まとめ
C3プルリエルはオシャレでかわいい外観ながら様々な形状に変化することができ、セミATで気軽にマニュアル運転ができるフランス車です。