皆様は何か言えない問題を抱えていませんか。
言えない問題とは「これを言ったら怒られるのでは?」と思い、なかなか言い出せない問題です。
例えば
ケース1
ウチの会社の製品が売れません。
営業社員の売り方が悪いのでは?
言えない問題は、ウチの会社の製品がダサい。
社長の肝煎りで開発した製品がダサいと、社長にはとても言い出せない。
ケース2
経理部の社員がすぐに退職します。
経理部の社員の給料が低い、経理部の残業が多いのでは?
言えない問題は、経理部長が高圧的で経理部の雰囲気が悪い。
経理部長は社長の息子で、こんな事を言ったら会社に居づらくなりそう。
ケース3
会社の経費削減ができません。
コピー用紙の使用を抑えて、エアコンの設定温度は28℃にすればいい。
言えない問題は、社長専用車が不必要である。
1ヶ月に1度しか使用されてないが社長が大切にしているので、社長に言い出せない。
皆様も上記の例のような言ったら怒られるから言うのを躊躇した経験はありませんか?
しかし、こんなレストランのような例も存在します。
とあるレストランの話です。
ある新作メニューが売れていないので何が問題なのか社内会議をしました。
新作メニューの表示が小さいと言う結論だったので新作メニューを大きくして宣伝してみました。しかし、新作メニューは売れません。
次に新作メニューの価格が高すぎるのではないかと結論に至り、新作メニューの価格を安くして販売しました。最初の数日間は新作メニューが売れましたが、しばらくすると売れなくなりました。
その後の会議である社員が発言しました。「社長は味音痴です。」と。と言うのも、そのレストランでは新作メニューの味付けの最終調整は社長が行っていました。社長はこの酷い真実を受け入れ、社長が新作メニューの味の最終調整をやめ、他の社員に味の最終調整を任せました。
その後、新作メニューは売れるようになりました。
これを言ったら怒られると勝手に思い込んでいるだけで、実際は言っても大丈夫かもしれません。しかし、見極めは難しく発言後に関係が悪化することもあります。
言えない問題を言いやすくすることは問題解決する上では非常に重要です。言えない問題こそ真の問題であり、言えない問題を解決しない限り、本当に問題が解決したとはいえません。
問題とは氷山の一角で見えている部分より見えていない潜在的な部分の方が大きいです。
言えない問題を引き出すには、会議で全員に言えない問題を紙に書いてもらい、書いた内容をそのまま発表すると出やすくなります。
たとえ言われた問題が、ひどい真実だとしてもそれを受け入れる必要があります。
また、言えない問題を言いやすい環境をつくることも必要です。ご自身で何にか言いにくい原因を発生させていませんか?
言えない問題を公にして問題解決を目指しましょう。