皆様のおクルマは、静止状態から何秒で時速100km/hに到達しますか?
クルマの加速性能を示す代表的な指標に「0-100km/hフル加速」というものがあり、停止状態から時速100km/hに達するまでの時間です。
街でよく見る普通のコンパクトカーなら10秒前後、スポーツモデルでも7〜5秒台が一般的です。
それが「2秒台」と聞くと、数字だけではピンと来ないかもしれないが、これはもう完全なる“別世界”です。
では、実際に0-100km/h2秒台とはどのような感覚なのか?実際に体験した私の感想を紹介します。
0-100km/hが2秒台が可能なクルマとは
この領域に到達できるのは、ほんの一握りのマシンだけです。
- テスラ Model S Plaid:1020馬力、0-100km/h 2.1秒
- ポルシェ 911 Turbo S (992):650馬力、0-100km/h 2.6秒
- 日産 GT-R NISMO:600馬力、0-100km/h 2.7秒
- メルセデス・ベンツAMG SL 63 S E PERFORMANCE、0-100km/h 2.9秒
- ブガッティ シロン:1500馬力、0-100km/h 2.4秒
テスラ Model S Plaidは限定なしで購入できる市販車の中で最も加速が速いとされています。

数値で見る0-100km/hが2秒台の世界
100km/hは約27.8m/s。
つまり、2.5秒で100km/hに達するということは、2.5秒間で約70メートルを走破しています。
この距離は、短距離走のトラックでいえばスタートから中盤に差し掛かるあたりになります。
その間に100km/hに達してしまうので、もはや「走る」ではなく「飛ぶ」に近い感覚です。
さらにすごいのは、加速の立ち上がり方です。
2秒台のクルマは、0.5秒で時速50km/h、1秒で時速80km/hに達します。
私の実際の感想
私は実際にテスラ Model S Plaidで静止状態からアクセルを床まで踏み込み、1020馬力、トルク145kgf・m 0-100km/h2.1秒の加速を体験しました。
踏み込んだ瞬間、下へ沈み込む感覚に陥ります。と思う暇もなくシートに全身が押し付けられます。軽い追突事故に遭ったかのような衝撃があり、鞭打ちに気をつける必要があります。
フル加速中は視界が狭くなり、遠くにあった対象物が一瞬にして真横を通過し、気がつけば後方に移動しています。
最初は「怖い」ですが、慣れると「快感」に変わります。
後に0-100km/hが4秒台のクルマのフル加速を体験しても速さを感じることがなくなりました。

最後に
0-100km/hが2秒台。この数字をただのスペックとして見るのはもったいないと思います。
その背後には、エンジニアたちの執念と、テクノロジーの極致が詰まっており、たった2秒の中に、無数のセンサーと制御ロジックが働き、タイヤが路面を噛む・・・
その結果として、人間が感じるのは「恐怖」と「快感」が入り混じった、唯一無二の体験です。
もしあなたがいつか、テスラPlaidやGT-R、911 Turbo Sに乗る機会を得たら、ぜひその加速を味わってほしいと思います。
たった一度の発進で、「クルマの速さ」の概念が完全に書き換わるはずです。


